iTeroって何だろう？

こんにちは

アゲート小児矯正歯科のブログをご覧いただきありがとうございます。

早速ですが皆さんに質問です口腔内スキャナー　という言葉をご存じでしょうか。

口腔内スキャナーとは小型のカメラでお口の中を撮影し、歯型をデジタルデータとして保存するシステムです。

特徴として、

従来の歯型取りと比べて快適で精密な型取りが可能
シリコンなどの粘土を使用しないため、不快感や誤飲の心配がない
撮影時間は上下の歯型で約2分程度
治療前後のシミュレーションが確認できる

などがあります。

矯正治療を始めるにあたって、まず行うことが患者様の治療に必要な資料とりですが、資料の一つとして

歯の模型を作る為のお口の中のデータが必要です。そこでこの口腔内スキャナーを使って患者様のデータを採取します。

アゲート小児矯正歯科で扱っているのはiTeroという口腔内スキャナーです。

今回はこのiTeroがどれだけ優れているのかをご紹介したいと思います！！

型どりの進化

皆さんは歯医者さんで歯の型取りと聞くと、どんな想像をするでしょうか？歯の型を取るといえば、粘土のようなものをお口の中に入れて辛くて大変なイメージを持っている方が多いのではないでしょうか？

先程もお話ししたように、矯正治療では歯の模型が必要です。ですので口腔内スキャナーがない場合は従来の型どりの方法でとる事になります。

歯科で型どりの事を印象(いんしょう)と呼びます。印象の手順としましては粘土状の材料(アルジネートといいます)をトレーに盛り、それを口の中に入れて固まるまで待ち、固まったら外します。ここまでが印象の流れです。

しかしアルジネートは、固まるのに時間がかかるのです。お口の中で固まるのを待つという行為は、小さい子供や嘔吐反射の強い方にはとても苦しく大変だと思われます。

そして、一回で正確な型どりが出来なかった場合、再度印象の取り直しになることもあります。苦しくて気持ちが悪い型どりを何度も味わうのは、患者様のご負担も大きいかと思われます・・・

一方、iTeroを使って型どりの方法はとてもシンプルです。カメラでお口の中を撮影することをスキャンといいます。スキャンしたらデータをパソコンに送信して保存し、3Dプリンターに読み込ませ模型を造形します。ドクターや衛生士の指示のもと、お口を開けたり噛んだりしていただきますが、スキャン時間は約2分ほどで終わりますのでアルジネートでの型どりよりも負担や不快感がありません。

そして、模型を作るにも違いがあります。

印象の場合、人の手でセメントを流し込み作製しますがその過程で大事な箇所に気泡が入ってしまったり、型が崩れてしまうなどのミスが発生した場合、正確な模型が完成しません。印象は一度セメントを流したら同じものはもう使えません。その為、もう一度患者様に来院していただき印象から始めなくてはなりません。

iTeroの場合は、3Dプリンターが撮影データをもとに模型を作製しますので、正確な模型を造形する事が出来るのです。もしうまく造形出来なかったとしても、一度iTeroでデータを保存しているので再度来院していただく必要もなく、何度でもデータから作り直すことが可能なのです。

3Dプリンターとは、データをもとにレジン液という液体からプラスチックの固体を作り出す機械です。この機械を使って模型を造形します。

iTeroと印象の比較

スクロールできます

	所要時間	歯型と模型の正確さ	患者様の負担
iTero	約2分ほどで完了	精密な歯のデータ採取が行えてデータをもとに正確な模型か作れる	小型カメラでお口の中を撮影するのみなので負担は軽減される
印象	約5~6分ほどで硬化	型どりの際や模型作製時の過程で不備がある場合もあり正確さに乏しい	粘土状のものがお口に入り苦しくて気持ち悪い為負担が大きい

比較表からわかるように、iTeroと印象では正確さ、負担量が大きく変わります。患者様の負担も減り私達スタッフも正確にデータが採取できるのです。

iTeroとインビザライン

iTeroがあれば、歯の動きをデジタルで保管できるので、マウスピース矯正であるインビザライン矯正もスムーズに進められます！

アゲート小児矯正歯科はインビザライン矯正も取り扱っております。インビザライン矯正とは透明に近いマウスピース型の矯正装置を装着して、歯並びを整える治療方法です。

iTeroはインビザライン・ジャパン合同会社株式会社が製造販売している製品です。インビザライン・ジャパン合同会社株式会社とは「マウスピース型矯正装置」のパイオニア企業である、アライン・テクノロジー社の日本法人です。

iTeroでスピーディーにお口の中を撮影をして、患者様のデータをアライン・テクノロジー社に送信し、治療計画を立案し装置の制作が始まります。また、インビザラインは世界で1500万人を超える患者様が治療を受けられており、（2023年3月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計）歯列矯正装置として2022年度にグッドデザイン賞を受賞しました。

「グッドデザイン賞」は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、総合的なデザインの推奨制度です。

これほどまでに世界中から評価が高いインビザライン。iTeroはインビザライン・ジャパン合同会社株式会社が製造販売している製品であり連携ができるので、iTeroで撮影したデータをスムーズに送信し、治療計画を考える事が出来るのです。

インビザライン矯正治療で必要な資料を印象で行うと、大事な部分に気泡が入ってしまったり、模型を作る段階過程で不具合がおきて、もう一度印象からやり直しの必要があったり、患者様の負担も大きく正確さにも欠けていたのでとても大変でした。ですがiTeroの登場により正確なデータ採取と患者様の負担軽減が実現しました。